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22/04: チューリップたち

最初のチューリップは桃白だった。昨秋園芸ショップで球根を求めたとき、ひとつひとつ色や種類を違えて十数個にもなった。全体のバランスの為、好きではないピンク系のものとして入れておいた桃白が真っ先に綻びたのが四月第一週のこと。以後、白、紫白、赤、白紫、赤黄、橙、黄色、青紫、濃紫、緋色...庭の一隅に虹が出現した。昨夜の大雨の後、残っていた花たちは、たっぷりの水分を含んで重たげな頭を支えきれずに長い茎をにゅうと地へ伸ばした先で突っ伏していた。茎が随所で絡まり合い八岐大蛇か電源コードみたい。楽しいときは終わろうとしている。また来年ね。


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31/12: あと十数分で一年が終わる

と書いてしまえば一年なんてアッという間だ。
じっさいはそうでもなく
昨日から下準備に下準備を重ね
おせちの黒豆が昨年よりも上手に炊けた
明日の朝になったら食べられるの
明日はお休みです、明後日は二時から十二時までです。
それではよいお年を…、あなたのために口を突いた言葉にならない声が聞こえたのであろうか


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22/09: 雨が続きます

映画の雨について考えている。ドキュメンタリ的僥倖でもないと映画でリアルな雨を目にすることはない。運良く撮影時に雨と遭遇し得たとしても劇映画で十分な効果を上げる為には通常目慣れた程度のものでは不足でほんとんど台風に近いものが必要である。実験映画作家ヨリス・イヴェンスの映像詩『雨』*1が美しいのは劇映画では背景(ときには文字通り画だった)に過ぎない道路、建物、通行人といった景観の構成物を介して多様なアングルの雨を実体化したことによる。フィルムノワールの必要条件としてよく雨に濡れた夜の舗道が挙げられるのは照明効果上の問題ばかりではない、ドラマの筋立てとしての都市が生々しい奥行きを獲得するのに夜と雨のワンセットほどうってつけのものはなく、そのリアリゼーションは想像以上に困難である。久しぶりにラングの『飾り窓の女』を再見し、雨の夜の殺人の素晴らしさにまたぞろ浸されてしまう自分がいた。


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22/03: エルヴィスを聴きながら

冬の気配がそろそろ翳しはじめたとてもよい天気の或る日、私はここへ到着した。当夜はまんじりともせず天井の模様を明け方近くまで見詰めていた。それから随分時間が経過した。今聴いているエルヴィスの楽曲は爾後、この部屋で繰り返し聴いた曲の中で忘れられない、あの場あの時の音がエーテルの希薄さでありありとした情景を可能にする。


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30/12: 今年を振り返れば

今年ももう後一日。いろいろなことがあったけれどこの日記に書いたことより、書けなかったことのほうが一杯。今週に入ってからもいろいろとあったっけ。25日には本郷中央教会で『裁かれるジャンヌ』を観て27日はnfcの『西鶴一代女』で溝口特集の締めくくり、これで野村浩将の與太者シリーズで始まった今年の映画も見納め。来年はどうなるのかなぁ


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28/12: 坂を上ずらす喫茶店〜巴有吾有

「喫茶店は珈琲一杯で何時間粘っても良いのです
「何時間も独りで何をするの
「いや、二人なら話題が切れずに何時間でも喋りつづけるとでも

creamer & saucer
先輩の言葉に頭で頷いてみせるものの、体の方はぜんぜん言う事を聞かない。喫茶店は予約なしで入れる気軽なレストラン、セットメニューのホット・サンドとか、スパゲッティ・ナポリタンとか、自家製ケーキとか軽食がお目当てで、飲み物のほうは何とか口を付けられれば吉。メインのお皿をじっくり平らげた後、冷めかけのチャコール色の液体で口を二三度湿らせればもう席を立つ時間だ。

「図書館の自習室ならともかく、あんな所に何時間も居続けるなんて無理
「寸刻みのアジェンダに急かされて、目先の出来事に追われてだから無理
「そうね、時間はほとんど残されていなかったよ、あの事件まで


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04/12: 新採点方式と女子フィギュア

フィギュア・スケートに現行の新採点方式が導入されたのは2004のシーズンからです。それまでの減点方式が一部加点方式になって、理論上採点の天井が無くなりました。ポスト・オリンピック・シーズンである2006-2007は新採点法も定着し始めたようで、今年のグランプリシリーズ全6戦が終わったところで、選手たちのプログラム傾向も見えてきたようです。採点方の概略は、難易度によって基礎点が細かく設定されたジャンプ、スピン、ステップ等のエレメントとその実施で判定されるTES(加点法)と、スケーティング技術やプログラムのまとまり等で採点されるPCS(減点法)の合計値です。本来はそうではなかったにも拘らず、3シーズン目に入った現在、前者は曾ての技術点、後者が表現点に落ち着きつつあるようです。そうなってくると大きな加点の望めるエレメントを人よりも沢山詰め込んだ人が有利になるでしょう。年末の福引きで行われる現金掴み取り大会にコツがあるようにこちらの方もコツがあるというわけです。しかし出来る人がどんどん難度の高い技を詰め込む点取虫プログラムは、技の種類や組合わせが限られていたり、また高配点の技はジャンプに集中していたりするため、ジャンプを優先してスピンやステップをそのつなぎにする構成になりがちです。結局プログラム構成の均一化は避けられないことでしょう。


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09/11: 女が女を批評する

斉藤美奈子氏の『文壇アイドル論』を読んでいる処で、ちょっと考えたこと。ここに80年代の文壇アイドルとして選ばれるのは男女各4名、並び順は、村上春樹〜俵万智〜吉本ばなな〜林真理子〜上野千鶴子+男性アイドル3名。芸能界のアイドルは圧倒的に女性有利の気がするので、こうした公平な配分は文壇特有の現象なのかと思って読み進めると、残り3名の評は相対的につまらないことが判明し、それだと4対1なので、さほどズレているわけでもないか。彼らを省いて名前を挙げた5名のアイドルは一応ベストセラー作家を基準としているようでいて、でも上野氏は驚くほどのベストセラーを出してはいない。それ以外の共通点は何があるだろうと考える。著者による反復的な解読格子「古い革袋に新しい酒」によく適う人たち、これならよさげか。


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15/03: Biellmannスピン

今から25年前の1981年フィギュアスケート世界選手権で初優勝したドニーズ・ビールマンはその後すぐにプロに転向してしまった。当時18歳というのは次のオリンピックを狙うにはちょうどよさそうな年頃だと思うけれどじつにさっぱりした引き方だったと思う。荒川選手が金メダルに輝いたトリノオリンピックをみて、なんだか当時の彼女の気持ちがわかるような気がした。


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